気宇壮大~ブルックナー交響曲にハマる

kiu-soudai

ブルックナーをめぐってドイツ人夫婦が離婚?

ずいぶん前、あるドイツ人の夫婦が,ブルックナーをめぐって結局は離婚問題に発展し、実際に離婚したという記事を読んだことがあります。

奥さまがとにかくブルックナーの気宇壮大とも言える曲が大好きでした。自宅では四六時中ブルックナーの音楽を流し(夜の寝室においても)夫の方がもうイヤだと、堪忍袋の緒が切れてしまったのです。

この実話では、私はむしろ夫の方に同情しますが、その一方で、ブルックナーの交響曲の魅力も否定できない、何かがあるのかもしれません。

ブルックナーの交響曲では、第4番(ロマンティック)、第7番、第8番、そして円熟の極みである第9番(この第4楽章は彼の死の直前まで作曲作業が続けられていましたが、未完に終わっています)が、あなたはいかが?

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気宇壮大(きうそうだい)という言葉について

秋や冬の肌寒い季節、ブルックナーの交響曲を聴いていると、彼の物事に対するとらえ方や心構えがとてつもなく大きく、気宇壮大な感じがします。
まるで些末なことにはクヨクヨするなと励まされているかのようです。

弦の幽玄な響き,大自然や宇宙を思わせるような雄大な構想とメロディーに、ブルックナーの交響曲の世界に凝ってしまう人も多いのでは?

ブルックナーは幼少期から音楽的才能を示し、10歳になる頃には父に代わって教会でオルガンを弾くほどになっていました。
通奏低音法に基づくオルガン奏法や音楽理論を学び、12歳で父を亡くしたブルックナーは、ザンクト・フローリアン修道院(ドイツ語版、英語版)の聖歌隊へ入っています。

こうして、オーストリアの豊かな自然と荘厳華麗なバロック様式の教会でのオルガンや合唱の響きは、音楽家としてのブルックナーの心の故郷となっています。

★今日の四字熟語は★

気宇壮大(きうそうだい)

物事に対する心構えや発想などが大きく立派なこと。
構想などが並外れて大きいさま。

「気宇」は心の広さ、心がまえ、度量の意。
「壮大」とは、大きくて立派、という意味です。

「気」は「大気」「空気」を連想し、「宇」は「宇宙」をイメージしますが、
「気」は、気持ち、「宇」は、心の広さ(度量)を言います。

「壮」の意味
元気で勢いがある時。気力に溢れている。大きく立派なさま。

「壮」の由来
寝台を立てて横から見た状態とある種のまさかり(鉞)を組み合わせてできた漢字です。

<例文>
・この計画は気宇壮大で、実現する相当な資金と年月を要するだろう。
・酒が入ればただちに気宇壮大となる気質は父親から受けついだものであろう。宮尾登美子『楊梅の熟れる頃』
気宇壮大なその構想には、ならば挺身してもよいと思わせるものがあった。福井晴敏『機動戦士ガンダムUC 08 宇宙と惑星と』

あとがき

朝晩はかなり肌寒い季節になってきましたね。
今年は、秋があったのかしら?と思うくらい、突然冬のような寒さです。
あなたは風邪など引いていませんか?私は今風邪ひきの真っ只中です。

音楽を聴くとき、真夏のように暑くてたまらないような日々にはバッハかショパン。
そして、秋や冬のような氷のような風が吹く季節には、ブルックナーの重厚な気宇壮大な曲もむしろじっくりと聴きたい気分でいいですよ。

そして、今年の短かった秋、クラシック音楽は時としてうるさく感じるものです。
あなたがお気に入りの曲で癒やされてみてくださいね。

心が癒され、
優しい気持ちになれる素敵な音楽。

疲れてるとき、少しだけ寄り道をして、空を見上げる時間や、神社、公園のブランコ、川辺に座り、休息をしてもらうための癒しの音楽。

音楽を心を癒やすBGMとして聴くのもいいですね。


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