一竿風月の意味~俗世間を忘れて見る水面の輝き

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★今日の四字熟語は★

一竿風月(いっかんふうげつ)

一竿風月(いっかんふうげつ)とは

自然に親しみ、のんびりと、
心ゆくまで人生を楽しむこと

あるときは丘に登りあるときは谷において
釣り糸をたれ、世俗に煩わされず
自らの心を楽しくするという意があります。

「竿」は釣竿のこと。
「風月」は自然を親しみ、風流を楽しむこと。
一本の釣竿を持って、風流を楽しむ
ということから、悠々自適の境地のたとえでもあります。

※一本の釣竿を友に、水面を眺めながら
俗世間を忘れて自然の風物を楽しみ、俗事を忘れること

釣り糸をたれていると、
釣れても釣れなくても、
水面を眺めているだけで満足してくる。

仕事のことや友人のこと自分自身の存在さえ‥忘れます。
ここはどこ? 私はダレ? みたいな感じ。
でも、それがたまらなく楽しい。

釣りが好きな人は、せっかちな人が多い
ともいわれます‥そうかもしれない‥。

釣りとは、糸をたれて魚を釣るという、
外見は単純なのだけれど、
作業自体は単純ではない。

釣りをしない人にはわからないかもしれない。

釣りの醍醐味は、魚とのやり取り。

今まで釣りをした事がない方も、
一度魚の引きを味わうと、
その魅力に取りつかれること間違いないでしょう。

あなたは人生を楽しんでいますか?
「一応、就職したけど、
楽しんでいるとは言えないかな・・・」

卒業して、希望の会社に入れたけれど、
希望の部署ではなかったし、
残業しても無料奉仕だし・・

なんて不満ばかり思い浮かぶのに、
声も出せなくなっていませんか?

ikkan-huugetsu

彼女の一竿風月

就職して3年、彼女はふと、
会社へ向かう通勤電車ではなく、
逆方向の特急電車に乗っていました。

電車の行き先は「三浦海岸」。
天気は快晴で、まるで
電車が彼女を呼んでいるようでした。

彼女は海岸まで行き、海を眺めていました。
計画もせずに、ある日突然始まった
彼女の一竿風月

途中、会社へは「具合が悪くなった」と
ウソの電話を入れた。
そのあと、スーッと肩の力が抜けた・・

こんなにも、疲れていたの?
今日は仕事のこと、考えるのやめよう、
せっかくだから海を眺めたいな・・

「ああ、水面が輝いている・・」

気になる彼女

釣り人は、どう見ても遊びの服装ではない
スーツ姿の彼女が気になった。

岩の上をコケそうになりながら
ハイヒールで昇り降りする彼女。

彼は釣りどころではなくなってきた。
危なっかしくて気になってしょうがない。

「あっ、危ない!」

彼女のハイヒールが海に落ちた。

ikkann-huugetsu

*****

<用例>

今の仕事は我ながら努力してきた。引退後は、一竿風月で、生活環境を変えたいと思う。

あとがき

海に落ちそうになった彼女。
その後、どうなったと思いますか?

なんと、二人は半年後にゴールイン!

あのとき、彼女が特急電車に乗らなかったら、
二人の出会いは無かったんです。
私、彼女と同じ会社の同期社員。

その後、彼女の結婚式に招待されました。
この話、実話です。

神様って、ときには粋な出会いを作ってくださるんですね。

一竿風月は定年後だけに限定してはいけません。

あなたの気持ちが行動に変わった時、
一竿風月が始まるのですから。


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