今日の四字熟語は
岡目八目(おかめはちもく)
藤井聡太の将棋
29連勝でますます有名になった藤井聡太の対局は、小学2年生から7年間で1500局を超えます。
そのあまりの強さから、将棋のプロが寄ってたかって対局してきたのが匿名ネット将棋でした。
藤井聡太がなぜ、ネット将棋で対戦してきたのでしょう。
その理由は彼の地域にあります。
藤井聡太は地元の愛知県瀬戸市で身近にライバルがいなかったのです。
そこで、ネット将棋で対戦相手を探し、実践経験を積んでいきました。
匿名で対戦してきたのですが、あまりの強さからプロの間で「この子は誰なんだ?」とウワサが広がり、どうやら藤井くんらしいと知れ渡っていきました。
★今日の四字熟語は★
岡目八目(おかめはちもく)
「岡目八目」という四字熟語、ちょっと見は何のことか、さっぱり分かりません。
ところが意味を知ると、なるほどとうなずく言葉なんです。
「岡目八目」の意味は、当事者よりも第三者のほうが物事の真相や情勢、利害得失などを正しく判断できるということ。
実際は囲碁から出た言葉です。
囲碁をわきから見ていると、実際に打っている人よりも、八目も先まで読めるということから「岡目八目」という言葉が生まれ、当人よりも傍観者のほうが状況や真相を読めるという意になりました。
「岡目」は「傍目」とも書きます。
しかし、この場合も「おかめはちもく」と読みます。
「はためはちもく」とは読みません。
ちなみにこの場合の「目」は、囲碁の場所の数え方の単位です。
要は点数のようなもので、傍らで見ている人の方が、八目くらい良い手を考えるということです。
また、この「八目」は八手と解釈する場合も多く、八手も先を読むという意味でも使われます。
いずれにしても、客観的に判断できる人の方が、良い判断ができるというわけですね。
<例文>
・「だって岡目八目って云うじゃありませんか。傍にいるあなたには、あたしより余計公平に分るはずだわ」「じゃ継子さんは岡目八目で生涯の運命をきめてしまう気なの」(『明暗』夏目漱石)
・いわゆる岡目八目で、他人の打つ手は批評が出来るが、さて自分で打って見ると、なかなか傍で見て居た様には行かないものさ。(『大勢順応』勝海舟)
この四字熟語は囲碁の対局から始まっています。しかし、今注目されているのが将棋です。
ここでは、最近話題になっている将棋のお話をしますね。
なんてったって、14歳でプロの棋士たちと対戦して29連勝の新記録を達成してしまった棋士がいるのですから。
人気棋士藤井聡太はアイドルになった
対戦中の休憩で食事は何を注文するか、が話題になります。
ある放送番組では、棋士のランチを予想するコーナーもあり、人気なんだそうです。
将棋の世界ってどんな世界?
将棋の世界というのは、「運」の要素はほとんどありません。
将棋とは、公平性と平等性に徹した実力主義の世界です。
プロの対局はまさに人類の頭脳と頭脳との戦い。
その魅力は意外なところにも見え隠れします。
その魅力はまさに岡目八目できること!
戦いを観るだけで、熱くなるものがあるのですから。
たとえば、近所のおじ猫たちが対局している将棋をそのまたおじ猫が楽しく覗き込んでいるシーン。
勝負に真剣な本人たちよりも、脇から見ているだけのおじ猫のほうが冷静に判断できるし、どんな手を打つのか楽しむこともできます。
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最近こんなことが流行っています。
それは「観る将」(みるしょう)です。
観る将(みるしょう)とは
観る将とは「自分では将棋を指さず、あるいは指せないけれど、テレビやネットなどのメディアでの将棋中継を観て楽しむ将棋ファン」のことを、呼んでいます。
「観る将」たちは、自分が対戦相手になるよりも、どうやら対戦シーンを観ている方が、彼らには楽しいらしいのです。
ツイッターでのファンのつぶやき抜粋
僕は将棋の勝ち負けも大事ですが、藤井聡太さんの人間性が大好きです
そして中学生とは思えない
【僥幸】や【節目】とかそういったらしからぬ言葉使いも好きです
中学生藤井聡太にアラサーのオヤジが、学ぶことは多いです
一緒に成長していければ
幸いだと思います。
(H.29.11.29対局)
最後の【3九歩】をみて
北浜八段が投了しましたね
この手の意味は
【無駄な血を流すのはやめにしませんか】と語りかけた手
北浜八段
投了図からはやるとしたら、玉を寄るか3七歩ぐらい
最後の歩を使い、更に4九銀で何も出来なくなります
あとがき
最近、ますます人気が出てきた将棋。
生前の父も近所の友人と毎晩のように対局していたっけ・・。
ところで、知っているようで知らない将棋の世界。
表面だけですが、ちょっと、おさらいです。
将棋のルール
基本的なルールを知っていると楽しみ方が倍になります。
将棋は二人で勝敗を競うゲームです。
9X9のマス目が書かれた将棋盤の上で交互に駒を動かし、相手の「王将」という駒を手に入れたら勝ちになります。
プロの対局は、朝9時から夜9時まで通しで行われるのが一般的なんだそうな。
もちろん、お昼休憩はありますが、なかなかハードです。
それだけに、行うことで得られる「集中力」も半端なく強く、次の一手を考えるための「考える力」と、相手の気持ちが分かるとされる「コミュニケーション能力」もついてきます。
- 「集中力」
- 「考える力」
- 「コミュニケーション能力」
これらを鍛えるということ。
昔から続く将棋人気の秘密は、ここにありそうです。