現状打破が必要なとき~現状維持では進歩がない

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今日の四字熟語は
現状打破(げんじょうだは)

今の人生を変えたい

「今の人生を変えたい」と
はっきり思っているのに、
なかなか変えることができません。

つまり、現状打破したいけど‥できない
何故だろうか?

★今日の四字熟語は★

現状打破(げんじょうだは)

頭では、現状打破したいと思いながら、
実際の行動は、現状を維持する動きのまま。‥

なぜかと言うと、心が今まで目指してきたものを目指し続けようとするからです。

今までどおりということは、現状維持と同じこと。

今の人生を変えることはできませんよね。

現状打破とは

現在の状況を、良い方向に変えること。

「現状」は現在の状況や状態、情勢などのこと。
「打破」は打ち破ることから。

<対義語>
現状維持(げんじょういじ)

<英語訳>
break down the same

※break downは「打破する」という熟語。

下記の物語を読んでください。

貧しい生活をしていた若者がいた。

ある日若者は、木の実などの食料をさがすために山に入り、そこで古い巻物をみつけた。

なんと、その巻物には、
宝物を隠した場所が記されていた。

その巻物によると、隠してある宝物は、1個の小さな宝石だった。
それほど高価なものでは、ないようだが、それをお金に換えれば、ぜいたくな料理を3日間食べることができるくらいのお金になると思われた。

「ああ、一生に一度でいいから、おなかいっぱい食べてみたい」

若者は、宝石そのものには興味がなかったが、3日間おなかいっぱい食べることができることにワクワクした。

巻物によると、その宝石は、ある岩の下に埋めてあるとのことだった。
若者は、巻物の地図を参考にして、その岩を探し当てた。

「この岩をどけることができたら、
宝石は簡単に掘り出せる。そうすればおなかいっぱい食べることができる。」

若者は岩を動かそうとしたが、岩はびくともしなかった。

その日から若者は、身体を鍛え始めた。筋力をつけていけば、いつか岩を動かすことができそうだからだ。

若者は、毎日夕方に岩のところへ行って、岩を動かそうとした。
しかし、岩は動かなかった。

誰かに助っ人を頼めば、簡単に動かせそうだったが、助っ人を頼めば、
岩を動かす理由を聞かれるであろう。

そうなると、分け前が半分になる。
若者は、独り占めしたかった。
1人で3日間おなかいっぱい食べたかった。

身体を鍛え始めて3ヵ月が経ち、若者の腕もずいぶんたくましくなった。
その日も若者は、夕方、岩のところへ行った。

もう少しで岩は動きそうだったが、やはり動かなかった。

「まだダメか。もう少しなのに。早くご馳走を食べたい。」若者は悔しがった。

その時、「誰か!助けてくれ!」という老人の声がした。声のする方向に走っていくと、一匹の大きな野犬が老人を襲おうとしていた。

若者は、野犬に飛び掛った。
身体を鍛えている若者にとって、野犬を退治するのは難しくなかった。

命を助けてもらった老人は、とても喜んだ。その老人は、
その国を治める王だったのだ。

「私は王である。お前は私の命の恩人だ。
一つ、願いを申してみよ。
どんな願いでも叶えてやろう。」

それを聞いて、若者は喜んだ。
「本当ですか?」

「あー、本当だ。何でもいい、
一つ、願いを申してみよ。」

嬉しそうな顔をして、若者は、こう言った。
「お願いしたいことがあるのです。
理由を聞かずに、岩を動かすのを手伝って下さい。」

そう言いながら、心の中で思った。
『これでおなかいっぱいご馳走を食べることができる!3日間も!』
こうして指輪を手に入れて換金した若者は、3日間ご馳走を食べた。

そして、そのその直後、自分が助けたのが王様だったことを思い出し、自分が言った「王様への願い」を悔やみました。

「なんと愚かな」と思った人もいるかもしれませんね。

もし、若者が岩を動かすことに執着しなければ、一生ご馳走を食べていけるくらいの財宝をもらうこともできたのです。

今まで岩を動かすことをひたすら目指してきた若者にとって、王様が、「岩を動かすための助っ人」にしか見えなかったのです。

「岩を動かす」という手段を手放して、意識をスイッチチェンジできたら、若者は本来の目標をより高いレベルで達成できたのです。

無意識に「岩を動かすために、頑張って身体を鍛えてきた。(目標=岩を動かすこと)を手放したら、今までの努力が水の泡だ」という心理が働いていたのかもしれません。

岩を動かすことは、目標ではなく手段であったはずです。ここであらためて、真に目標とするのは何か、冷静に考えることができたらよかったですね。

この若者ほど極端でなくても、
多くの人が、この習性を持っています。

目先のことに囚われて、本当に大事なものが
見えなくなってしまうことがあるのです。

今まで、あることを目指して進んできた。
そしてある時、「生き方を変えたほうがいい」と気づき、
方向転換をしようとします。

頭では、現状打破する動きをしたいと思いながら、実際の行動は、現状維持する動きになってしまいます。

これは、心が、今まで目指してきたものを目指し続けようとするからです。今までどおりということは、
現状維持ということですね。

ここで質問です。

あなただったら、王様に何を願いますか?

現状維持で満足しますか?

それとも‥

あとがき

長い間同じことをやっていると、
とかくマンネリ化しやすいものです。

その時は現状打破するよう、目先を変えて努力してみましょう。

ここで誤解しないでほしいことがあります。

「一つを得るためには、何かをあきらめないといけない」と解釈しないでください。

たとえば、「家庭を大切にするためには、
仕事での成功をあきらめないといけない」
などと考えないでほしいのです。

家庭を大切にしながら、仕事でも成功する方法は、いくらでもあるはずです。
次のことを明確にすることが、現状打破の糸口になります。

○自分にとって一番大切なものは何か?
○一番大切なものを大切にするために、今手放せるものは何か?


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