今日の四字熟語は
二律背反(にりつはいはん)
奇妙な感情
嫌いだけど気になる‥
好きなのに許せない‥
相反する感情が、同時に存在する。
これが二律背反の感情?
もしかして恋?
いやいやそんなはずは‥。
あの人には好きな人がいる。
そして私たちはただの同級生。
彼からは、仲の良いお友達としか思われないことが会うたびに辛い。
「会いたいけど会いたくない‥」
気持ちはあっちへゆらゆら、こっちへゆらゆら。
あの人を好きな気持ちは、三次元を超えて異次元の世界に翻弄される。
その世界は裏表だけじゃなく、間にもっといろいろな感情がつまっている。
好きか嫌いか、分からないときはどっちも真実だ。
好きと決めて思い込んでみれば、
とりあえずは楽になるかもしれないけれど、
自分の気持ちを一つに決められない。
ただ、決断を迫られるときはある。
どうしたらいいか‥
もし、明日で地球が終わるなら決められるのだろうか‥
★今日の四字熟語は★
二律背反(にりつはいはん)
二律背反とは
相互に対立する2つの命題が、同等の権利をもって主張されること。
論理学でいうアンチノミー(独)の訳語。
「Aが正しければBは偽り」といった両立することのできない矛盾する二つの命題について
AとBのどちらにも同じだけの合理性や整合性があること。命題間の関係をいいます。
「二律」は2つの法則や原理。
「背反」は対立すること。
たとえば、「世界は時間的にも始めがあり、空間的にも限られたものである」と、
「世界は時間的にも空間的にも無限である」というイマヌエル・カントにより立てられた二律背反は有名です。
対立する「二つの命題・主張」のことを、
「テーゼ(命題・定立)」と
「アンチテーゼ(反命題・反定立)」といいます。
しかし、それぞれの命題にはどちらにも妥当性(有効な根拠・基礎づけ)があるため、どちらかの命題だけが正しいとは言えないのです。
「二律背反」をどう使うか
「二律背反」を使うには、
「二つの命題(論理的に意味のある文章)があって、矛盾・対立している場合」に使うという方法になります。
(例)
1.ダイエットして痩せたいけど好きなだけ食べたい。
二律背反という四字熟語に似たことばがあります。それは、「トレードオフ」と「辻褄が合わない」です。
「トレードオフ」について
「トレードオフ」という言葉は、
「一つの物事(対象)を選べば、もう一つの物事(対象)を選ぶことはできないという二つの物事の両立不可能性」を意味しています。
その意味合いから、相互に矛盾・対立する二つの命題を意味する「二律背反」と良く似た意味を持つ類似表現として、「トレードオフ」の表現を指摘できるのです。
「辻褄が合わない」について
「辻褄が合わない」という言葉は、
「前後の話が矛盾していること・二つの物事が折り合わないこと」を意味しています。
それらの意味合いから、
「二律背反」の表現は「辻褄が合わない・矛盾している」という表現に言い換えることも可能になります。
あとがき
会社の慰安旅行の翌朝、お腹はすいているので
「何か食べたいけど何を食べていいのかわからない」という贅沢な悩みに困っていました。
すると、同僚が「豚汁は?」と一言。
それを聞いたら急に食欲が出てきた自分にびっくり!
豚汁は庶民の味、手作りの味を無意識に求めていたのでしょうか。
この話と「二律背反」とは何の因果関係もないのですが、
自分の頭の中が矛盾思考でいっぱいのとき、何気ない助言が役に立った瞬間なのでした。