落花流水の意味~心に残る何気ない男女の出会い

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★この四字熟語の意味は★

落花流水(らっかりゅうすい)

水面に落ちた花が水に流れること。ゆく春の景色。転じて、物事の衰退、時がむなしく過ぎ去るたとえ。
また、男女の心が通じ合い、相思相愛になるたとえ。

落花流水には2つの異なる解釈がある

落花流水という言葉にはいくつかの意味があるようです。
辞書で調べてみると、まったく異なる解釈が2つ載っています。

1.散る花と流れる水。
2.花が流水に散れば、水もこれを受け入れ花を浮かせて流れてゆくという意から、男に女を慕う心があれば、女もまた情が生じて男を受け入れるということ。
男女が慕い合う語として用いられるようになった(=相思相愛)。

「流水落花」とも言います。

<用例>
どんなときもお互いに支え合ってきた、あの夫婦は落花流水の情なのだなと思う。

<注意>
「落下流水の情」の漢字「下」は、「花」である。

ここまでは日本語の話です。

中国語の落花流水では

中国語でも調べてみると、驚くことに意味が違ってきます。
以下は中日大辞典で調べたものの抜粋。

(一) 晩春の景色
(二) 散々に(打ちのめされる)
(三) 金魚の一種

(一)は日本語の(1)とほぼ同じなので良いとしても、
(二)はこれまたどうしてこんな意味で使われるのか皆目見当がつきません。

ネットで調べてみると、
日军被游击队打得落花流水・・・
(訳)日本軍はゲリラ部隊によって蹴散らされた。
つまり、ボロボロになって水に落ち、ダーァッと水に流されてハイおしまい、という感じらしい。
言われてみれば、そういう感じもします。

(三)は想像ですが、落花流水という種類の金魚がいるのでしょうか。ここは、調べるとカテゴリーがゴチャゴチャになりそうでやめました。

また、小学館の中日辞典では下記の2つの言葉があります。
落花有意,流水无情(落花有意、流水無情)・・・
落花が思いを寄せても、流れはつれない。片思い。

日本語の落花流水は相思相愛だったのに、こっちは寂しいことに片思いになってしまいました。(´д`)

心に残る映画『至福のとき』より

映画のワンシーンが心に残り、忘れられないことがあります。

男女二人の何気ない出会いが語る1つのストーリー。
それは落花流水のような出会いでした。

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原題は、『幸福時光/Happy Times』。(邦題:至福のとき)(02年)
一番印象的なシーンは、全編のちょうど真ん中あたり・・、
主人公の盲人の少女と男(ニセ社長)が街中で、道の片端に座ってアイスを食べるところ。

カネのない男は初めてハーゲンダッツ風の店でアイスクリームを買おうとするが、あまりの高価さに手が出ず、結局屋台で安いアイスキャンデーを買って少女に渡す。自分の分はない。

二人はそのまま歩道の段のところに腰掛けて、少女だけがアイスを食べ始める。前や後ろでは、会社や学校帰りの人が行き交っている。目の見えない少女は男に訊く・・・

「人はいっぱいいるの?」「いっぱいいるよ」「みんな何してるの」「勤め帰りだな。子供連れで買い物している人も」・・・

母親と死別し、実の父親と養母にも半ば見捨てられた少女は、ここで初めて硬いガードを崩して打ち解けていく。

このシーンは映像の美しさもさることながら、三宝(という名前の作曲家)さんの音楽がこれまた素晴らしく繊細で美しい。

あとがき

この『至福のとき』のCDジャケットには映画のシーンがいくつか使用されています。

ところが、この映画を何度も家族と一緒に観ていた4歳の子どもが一目見て、「アイスクリームが違う!」と言う。
後日、映画をもう一度観てみると、確かにCDの写真と映画では食べているアイスクリームの種類が違っていたのです。

映画はいわゆるアイスキャンデーだが、CDの方はサーティワンみたいなコーン付きのアイスクリームになっています。子どもの記憶力はスゴい。CD作成にも、映画内容を理解していなければなりません。

子どもは事の前後を考えずに、真実のみを曝露しますものね。


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